『オミカレ婚活サミット2024』 開催レポート ~行政における婚活支援について~

2024年7月に開催した『オミカレ婚活サミット2024~行政における婚活支援~』では、行政における婚活支援の成功事例の共有と、情報・意見交換の場として、110名を超える皆さまにご参加いただき、大盛況のうちに終了いたしました。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

このレポートでは、「もう一度聞きたい」「最後まで視聴することが出来なかった」という方のために、当日特に反響の多かったパネルディスカッション・質疑応答の内容を公開しております。 限られた時間の中でお伝えしきれなかった内容についても掲載しておりますので、ぜひご覧いただけますと幸いでございます。

 

パネリストのご紹介

 

2024年5月25日開催『鳥取砂丘×マッチングイベント』について

鳥取県とオミカレの連携企画第一弾として開催され、荒木直美氏が当日の司会進行・コーディネーターを務めた『鳥取砂丘×マッチングイベント』。 100名の募集枠に対して、160名からの応募がありキャンセル待ちの状態に。

当日は男性50名・女性50名の計100名が鳥取砂丘に集まり、グループチャレンジ・アクティビティに興じたり、スイーツを楽しんだりする姿が見られました。

またこのイベントでは、ラストのアプローチカード交換の前のコミュニケーションの一環として、通話型マッチングアプリ「オミカレ Live」を導入。
アプリを通じて気楽にアプローチを行い、気になった異性とフリータイムを過ごすための一助となりました。

最後のアプローチカードの交換では、なんと50組中29組がマッチング。全体の約60%がカップルとなりました。 また、参加者全体の平均年齢は30.9歳、女性参加者の平均年齢は29.8歳となり、自治体が主催する婚活イベントとしては、非常に若い層の男女の動員に成功した結果となっています。

▼鳥取砂丘×マッチングイベント 当日の様子はこちら

 

パネルディスカッション(パネリスト:長谷川氏、荒木氏 /モデレーター:オミカレ下永田)

Q. 鳥取県として、参加者100人という大規模イベントを企画した背景を教えてください

長谷川:
本県は平成22年から「子育て王国とっとり」をスローガンに掲げ、小児医療費の無償化・第3子保育料の無償化など子育て支援に注力してきましたが、未婚化・晩婚化による出生数の減少の傾向は抑えられていないのが現状です。
今後は出会い・結婚支援を通じた出生数の底上げが必要であると考えており、そうした中で、鳥取知事のマニフェストにもカップル倍増プロジェクトといたしまして、「年間カップル成立500組」が掲げられています。出会い・結婚支援の注力のために婚活専属の担当が昨年7月に新設され、私がその担当をしています。
その一環として、オミカレさんとの連携協定を締結し、協定に基づいて鳥取砂丘での大規模なイベントの開催をする運びとなりました。

 

Q. 鳥取砂丘マッチングイベントの開催までの道のりには困難もあったかと思いますが、どのように進行されましたでしょうか?

長谷川:
多くの苦労はありましたが、一番大きな課題だったのは「100人の集客」というところでした。”若者の出会い・結婚に対するモチベーションの醸成”を目的としたイベントだったので大規模での開催となったのですが、この「100人の集客」が最初にして最大の苦労でしたね。
集客のため、マスではなく若年女性にターゲットを絞ることにしました。というのも、若い女性が集まれば、自然とその他の層が集まってくるんですよね。そのために、若者のニーズへの傾聴・具現化が必要だったんですが、幸いなことに鳥取県庁では昨年20代~30代だけで構成された「鳥取未来創造タスクフォース」という組織が立ち上がっており、そのメンバーとの意見交換を密に行ってイベントを作り上げていくことが出来ました。若者の意見を吸い上げるというところに注力し、キービジュアルのフォント・色といった細かいところまでアンケートをとったりして反映させましたね。
このタスクフォースのメンバー、実は鳥取砂丘イベントの当日も運営スタッフとして参加してくれて、彼らなしでは成り立たないイベントだったなと改めて思っています。

 

Q. 集客が最大の課題であったとお話がありましたが、100人の集客、女性の集客について、どのように工夫されましたか?

長谷川:

ポイント3つあったかな、と思います。
まず、イメージ戦略ですね。「婚活」というワードをタイトルや広報媒体で一切使用しませんでした。というのも、「婚活」という言葉にアレルギー反応を示してしまう方もいますし、”自然な出会いができる”という点を打ち出していきたいと考えておりましたので、鳥取砂丘のイベントでは「婚活」に代えて「マッチング」というワードを使っていました。
また行政のイベントが持つ堅苦しいイメージの脱却の必要もあったので、イラストレーターの伊吹春香さんを起用しておしゃれなキービジュアルに仕上げるということも意識しました。
イベントにマッチングアプリを導入したことも目新しさがあり、若者の意識の刺激に繋がったと思っています。

次に、参加者の「言い訳」「余白」を作るという点も工夫しました。このイベントでは、地元の人や観光客に人気のあるプリン・かき氷といったスイーツ、セグウェイやパラグライダー・ヨガといった砂丘ならではのアクティビティを用意しました。周囲に「出会いのためのイベントに参加する」とは知られたくない状況の中で、「自分は出会いが目的ではなくてスイーツが食べたくて参加するんだ」が丁度良い言い訳になることで、参加のハードルを下げることに繋がったと思います。

そして、参加年齢を20代〜30代に絞ったのもポイントになったと思っています。当日までどんな人が参加するかわからないイベントなので、年齢制限を設けることで、「自分と世代が遠くない人が参加する」という安心感を与えることができ、多くの方に参加していただくことが出来ました。

 

Q. 鳥取砂丘マッチングイベントは、荒木さんにも企画段階から参画していただきましたが、女性の集客・当日のマッチング促進について何か工夫されたことはありましたか?

荒木:
どんなイベントでも集客が課題となりますが、とにかく大事なのは「どんな層を集めたいのか」を明確にすることですよね。今回はまずハッキリと「20代の女性を集める」という目標を設定したので、コーディネートはしやすかったと思います。また、鳥取砂丘というインパクトもあり、若い方に「ちょっと面白そうだな」と思ってもらえるエッセンスになっていました。
また「お友だちを作りにくればいいのよ」「お友だちと参加していいのよ」というコンセプトにしてハードルを下げたことも、人が集まるポイントになっていたと思います。こういう集め方が出来るのは大型イベントのメリットですよね。大人数だと「どさくさに紛れる」ことが出来るので、若い人たちが嫌う”顔バレ・身バレ”を防ぐ効果もありますし。

それから、今の若い方、とにかくタイムパフォーマンス・コストパフォーマンスを重視していますので、「参加費はたったの1,000円、1日で50人もの異性に出会える」というタイパもコスパも最高のイベントになってのも大きな要因です。行ったら楽しい、行ったら元が取れる、そして行政が手掛けているから安心感も高い…がきちんと伝えられたことが、集客に繋がりましたね。
伊吹春香さんにお願いしたキービジュアルも、イベントのコンセプトはもちろん、カジュアルさ・今っぽさが視覚でしっかり伝わるものになっていて、素晴らしかったと思います。 参加のハードルは下げつつ、どこに、どんな人が集まって、どんなことをするのか…が参加者に透けて見える企画を作って、きちんと「婚活」「恋活」をさせてあげるというのがマッチング促進にも繋がりましたね。

 

Q. 今の若い層、特に20代の婚活事情について教えていただけますか?

荒木:
20代の婚活、私たちとしては強化したい層ですね。本当は婚活って早い段階から始めて出会いを前倒しして欲しいんですが、「まだ大丈夫」と思い込んでいる人が非常に多く、取り掛かりが遅いのが現状です。私たちはその意識改革を行っていければいけないと思います。
婚活市場のボリュームゾーンは30代ですが、婚姻のピークは女性が26歳で男性が27歳。結婚相手となる同世代独身者がたくさんいる20代で活動していないのは非常にもったいないし、この取り掛かりの遅さこそ今の未婚化・少子化の原因になっていると考えられます。
婚活が一番はかどる20代で、婚活を始めている人もいるんです。ですが、イベントに参加しても同世代の参加者が少ないから「自分は場違いかも?」と委縮してしまう。本当は正常な危機感を持っている20代参加者が帰りたくなってしまう、この現状には大変残念な気持ちになります。

もっと早く婚活を始めること、出会いの前倒し、20代婚活人口、そこを動かせたら婚姻率も上がります。 20代の感覚に合わせたコスパ、タイパがいいプログラム。豪華なごはんもいりません、素敵な会場じゃなくて市役所の会議室でいい、そのかわり参加費が安いほうが若い人は嬉しいんです。私が開催している会社帰りの婚活には定員の10倍の応募がありました。金曜の夜、会社帰りにさくっと出会える婚活は何がいいかというと、次の日の土曜や日曜は自分の休みにできる。若者の背中を追いかけるのではなく、若者の視線の先にたって考えないといけません。若い方たちが早いうちから出会える仕組みを強化していかなければいけないと思っています。

 

Q. 鳥取砂丘のイベント以外にも数多くの婚活・マッチングイベントで司会進行を務められていますが、その際、どんなことを心がけていらっしゃいますか?

荒木:
「荒木メソッド」という私が考えだしたオリジナル”婚喝”があって、参加者の婚活を応援しているというより「人生応援」というスタンスで、学校で教えてもらってない婚活事情をきちんと教えてあげることです。 事情を知らない若者たちは婚活なんて恥ずかしいことしないでできれば「自然に出会いたい」と思ってます。ところがどっこい、日本の出会い事情はそんなに甘くない。出会いは落ちてないこと、自然な出会いほど不自然なものはないことをきちんと教えてあげれば、「なんだ、やるしかないんだ自分の人生のために」と覚悟が決まります。
そうするとあとは簡単。みんなしっかり婚活やってくれるし、その結果マッチングする。正しい危機感を持たせること。結婚活動に早く取り掛かるとその分相手選びもゆっくり向き合えるし、後回しにしないこと。自分のライフデザインと逃げずに向き合う必要性に気づかせる、つまり、婚活する参加者の意識改革、これが一番のポイントです。
出会いの価値を見失わないようにナビゲートしてあげることが大事で、確かに、みんなはずかしいと最初はいいますが、「婚活現場では婚活する人がかっこよく見えて、やらないほうがかっこ悪くみえる」と教えてあげます。

 

Q. 鳥取砂丘マッチングイベント開催、周囲からはどのような反応がありましたでしょうか?

長谷川:
すごく反響がありました。県庁内でも成功事例として話題になりました。
また、鳥取砂丘のイベントの窓口をオミカレに集約したため、オミカレの鳥取県会員が増加し、そこから派生的に、オミカレに掲載されている鳥取県のイベントの閲覧が活性化しており、鳥取県のイベントへの注目度が高まるという好循環が発生しています。

荒木:
イベント終了後、SNSで報告すると結婚支援の同業者から、マッチング率の高さやイマドキのおしゃれな雰囲気の企画にたくさんの賞賛の声た寄せられました。インスタをフォローしてくださっている独身者からは「こういうイベントがあったら参加したい」というメッセージもいただきました。どうしてこのオミカレ婚活に女性が集まったのか?私の分析で簡単に言うと、「今っぽい企画にした」結果だと思います。「今っぽい」が今回のキーワードだと先に申し上げておきます。例えば、スマホを使った今っぽいプログラム、砂丘でやるという中高年にはない「とがった発想」。どうみてもこれって裏で若手が動いてるんじゃ?と想像できますよね?カフェスイーツの提供など、あれ?これっておじさんおばさん発想じゃないぞ、と思わせたことが成功の秘訣なんではないかと思っています。おしゃれなイメージがきちんと伝わると男性もおしゃれしてきます‼イベントのイメージ戦略がうまかったといえるのではないでしょうか。
婚活支援において行き詰まりを感じている自治体関係者、非常に多いんですよね。20代が集まらない・女性が集まらない、婚活サポートセンターへの女性の期待値が上がらない…そういった悩みを抱えている方、とても多いです。そんな中で、人口最少県である鳥取県がこのイベントを大成功させたというのは、そういった自治体の皆さんに「うちにもできるんじゃないか」と勇気を与える結果になったと感じています。女性・若者のニーズを置いてけぼりにすることがなければ、大規模イベントにも集客ができ、たくさんのカップルが成立するということが伝わったのではないでしょうか。

 

Q. イベント開催の経緯・成功実績をどのように活用していきたいとお考えでしょうか?

長谷川:
こうした大規模イベントを継続開催し、定番化することで、鳥取県が出会い・結婚を応援しているというメッセージを対外的に発信することができます。これを定着させることで、婚活に係る機運やモチベーションが高まった状況を常態化させることができると考えております。
今後もオミカレさんとの連携を進め、公民融合による全く新しい出会い・結婚支援サービスを創出していきたいですね。

荒木:
ぜひ我こそはという自治体の皆様と次の成功事例を作っていきたいですね。大型イベントは婚活の機運醸成にもってこいですし、20代の新規会員を集めるチャンスです。若者をおびき出すにはもってこいかと思いますので、そこに「早く行動することが自分の人生にどう良い効果をもたらすのか…」などのライフデザインの学び婚育も含めて発信していきたいです。

 

Q. 鳥取砂丘のイベントは鳥取県とオミカレの連携企画でしたが、出会い・結婚支援を行政と民間が協力もしくは委託するメリットについてどのようにお考えでしょうか?

長谷川:
鳥取砂丘マッチングイベントにおいてオミカレさんと協力したことで、若年層へのアプローチを非常に強化できたと感じております。行政の婚活事業は「安全」「安心」というお墨付きがある反面、「堅苦しい」といったイメージがあり、心理的なハードルが高くなることで「ガツガツした婚活はしたくない」というニーズに対応することが難しくなってしまうという課題があります。そんな中でオミカレさんとの協力により、多様なニーズを吸収し、反映することが出来たと思います。
また、行政が主催している婚活イベントは、女性が集まりにくい・年齢層が高いという傾向があり、我々も「行政のイベントってそういうものだよね」という諦めも生じていて、マンネリ化してしまっていました。しかし、今回の連携により、企画の内容・広報の打ち出し方次第で若い方・女性の集客も可能であるという風穴を開けることが出来たと感じています。

荒木:
行政と民間の協力により、オミカレさんという「流行りの民間コンテンツ」を導入することが出来たのも大きいですよね。オミカレさんが持っているトレンドを利用することで、行政版の婚活イベントがアップデートされて、若者の気を引くことが簡単になる、というのを実感しましたね。

 

Q. 自治体の結婚支援における、今後の目標を教えてください。

長谷川:

鳥取は人口最少県であり、若年女性の転出超過も続いている課題先進県です。
そんな鳥取県で婚活イベントのマンネリ化からの脱却、多くの若い方・女性の集客を達成できたことは大きな意義であり、他自治体の皆さんへの勇気を与える実績になっていると良いなと思っています。

しかし鳥取砂丘イベントは、オミカレさんとの連携の最初の一歩です。行政と民間と垣根を超え、行政と民間の婚活サービスを融合させることで、ユーザー満足度の上昇する、ブラッシュアップした出会いの機会の創出に取り組んでいきたいです。
オミカレさんとのこれからの企画も絶賛進行中なのでご期待いただきたいですし、何か気になることがあればぜひ連絡をいただければと思います。

荒木:
これからの自治体の婚活イベントへの期待していることなんですが、運営サイドに若い方をどんどん巻き込んでいきましょう。若手に権限を持たせ、若手の意見を吸い上げたことが、鳥取砂丘イベントの成功の大きな要因のひとつだと思います。
少子化対策としてベビーファーストなのはわかるけど、ベビーを産んで育てる若者ファーストである必要があります。若年層の声をもっともっと優先するべきだし、結婚や出産の主役である若者たちへのアプローチを強化するべきだと思っています。

 

質疑応答

Q. 鳥取砂丘マッチングイベントでは、若い女性をメインターゲットにしていたとのことですが、男性の年齢に制限はかけましたか?また、男女比はどのように調整したのでしょうか?

長谷川:
男女ともに20代~30代と設定しておりました。

オミカレ:
今回のイベントは参加者、応募者ともに男女比は1:1となっています。募集人数に上限をかけ、男女同数ずつ上限を増やしていくというような方法で調整を行いました。

荒木:
キャンセル待ちにも対応していましたよね。当日までにキャンセルされる方もやっぱりいらっしゃるので、特にこのような大きなイベントではそういった枠を用意しておくことも必要だと感じました。

 

Q. 鳥取砂丘イベントの内容は、鳥取県とオミカレ、どちらがメインで企画をされましたか?県からはどの程度オーダーされたのでしょうか?

長谷川:
鳥取県とオミカレさんが半分半分ですね。お互いにアイディアを出し合って、それがかみ合って、という感じでした。

 

Q. 鳥取砂丘イベントの具体的な集客は、オミカレの媒体のみで行いましたか?それとも、オミカレに登録している事業者と集客提携などを行ったのでしょうか?

オミカレ:
集客の窓口はオミカレのみで、オミカレのメールマガジン・アプリの通知などを活用して参加募集をいたしました。また、鳥取県さまにもご協力をいただき、若い方の目に入る商業施設や飲食店にポスターを掲示したり、鳥取県webサイトに情報を掲載したりして集客を行いました。

長谷川:
地方紙の広告枠や、鳥取県の県政メディアを活用いたしました。また、NHK鳥取でもイベントをご紹介いただけたことも、集客に繋がっていたかと思います。

荒木:
メディアに情報を小出しにしていたことで、イベントの半月くらい前にNHKさんが「鳥取砂丘に100人が集まる、大規模なマッチングイベントを開催する」という話題をニュースにしてくださったのは大きかったですね。参加者の期待値の醸成に繋がったと思います。

 

Q. 鳥取砂丘イベントに実際に参加した人の、参加の決め手や感想があれば教えてください

長谷川:
実際に参加した人からは「たくさんの人と一度に会える、それだけでも価値があると思った」ですとか「第一歩を踏み出すことが出来ました」「マッチングはしなかったけど友だちは出来ました」という前向きな感想をいただきましたし、満足度も約80%の人が高く評価してくださっていました。
参加の理由としては「結婚相手・恋人を探しにきた」という方が8割以上だったんですが、女性参加においては「アクティビティ目当てです」「スイーツが気になって」という方もいらっしゃり、若い方・女性をターゲットにしたコンテンツの用意したことでの効果も感じました。
また、マッチングアプリを導入したことについても、「アプリを介することでスムーズにやりとりができた」「声をかけるより『いいね』を押す方がハードルが低い」という声もありましたね。

 

Q. 鳥取砂丘イベントでは、アプリを通じたアプローチを経て、アプローチカードの交換に至るという”リアルとオンラインが融合したマッチング形式”を導入しましたが、どんなメリットがあったと思いますか?また、今後も活用していけると感じていますか?

長谷川:
いわゆる”婚活パーティー”に参加した経験のない人は、気になった異性にアプローチカードを手渡しするというのはハードルが高いと思うんですね。ですが、普段自分たちが使っているスマホで「いいね」を送り合うというのはすごくハードルが下がり、心理的に安心してアプローチをすることが出来たんじゃないかと思います。

―参加者へのアンケートでも「最後のアプローチカードの交換に向けて、話をするキッカケ作りになった」「今までにない新しい感じがした」などの声もありましたね。

荒木:
すごく効果がありましたよね。マッチングのイベントで一番大事なのは「”好きバレ”すること」なんです。相手に好意を持っていることがバレた方が、スムーズに行くんですよ。好意を寄せられて悲しむ人はいない、「相手が好意を持ってくれているなら自分からもいこうかな」と思える、だから「好意はウインカーのように出せ!」っていつも言ってるんです。でもそれって簡単ではない、特に若い方は恥ずかしいと思ってしまうんですよね。それが今回、スマホで、いいねを送ることが出来るです。ただスマホをいじっているだけだけど、水面下ではたくさんのハートが飛び交っているわけです。あの瞬間、会場はその日の最高気温を記録していたと思います。
いまの若い人たち、物心ついたときからスマートフォンがある世代ですから、いきなりアプリを使わせても、使えるんですよね。いいねを送り合って、電話かけあって、探して落ち合って…「キャッ」と思いましたね。非常に画期的でした。

 

Q. 鳥取砂丘イベントで使用したマッチングアプリは、イベント専用のものですか?

オミカレ:
「オミカレ Live」という弊社の既存のマッチングアプリを使用しました。大体のマッチングアプリは、「いいね」を送り合ってマッチングするとメッセージのやりとりができるという仕様なんですが、「オミカレ Live」はマッチングするとまずビデオ通話ができるようになり、通話を起点にコミュニケーションをとっていただくものになっています。
鳥取砂丘のイベントではこのアプリをカスタマイズし、参加者のみのコミュニティを用意して参加者同士で「いいね」を送り合えるようにして使用してもらいました。

荒木:
そのコミュニティをイベントのタイミングだけでなく、1週間使えるようにしたんですよね。イベント終了後のアプローチに使えたのもすごく良いポイントだったなと思いました。

 

Q. ご質問失礼いたします。先程視聴した動画ではイベント内では非常に多くのアクティビティがあるように見えました。これらのアクティビティを参加者はすべて進行に沿って体験するのでしょうか?それとも参加者の意思で好きなアクティビティを気になっている人を自分で誘って体験するのでしょうか?「自由にどうぞ」となると動けない参加者が多いと思うので、そのあたりをイベント内でどのように進行されたのかご教示いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

長谷川:
アクティビティ体験の前に、グループでゲームにチャレンジしてもらうコーナーがあり、優秀チームにはアクティビティの優先権をお渡ししていました。そのあと、「オミカレ Live」でのマッチングがあり、誘い合ってアクティビティを体験する…という流れだったので、男性・女性どちらかが誘わないと始まらないんですが、荒木さんが見事に誘導してくれて、バランス良く3つのアクティビティやスイーツに分かれていました。荒木さん、ありがとうございました。

荒木:
婚活イベントのポイントとしては、1から10まで若い人を操作しようとしない方が良いんです。若い人が自分の意思で動ける時間、ある程度ほったらかす時間も必要だと思います。イベントを企画するとき、ぎゅうぎゅうにプログラムを詰めないと参加者が動けなくなってしまうのではないか?と心配する団体さんも多いですが、そういった時間が”婚活する時間”なので大切だと思います。

 

Q. 婚活事業において私にとって憧れの存在である荒木直美さんに質問です! 私がかかわっている地方では、婚活に対して女性の消極性が目立つように感じています。 さまざまな理由はあると思いますが、「結婚したいと思ってはいるけど、なんとなく【ガチ】と思われるのが嫌だから消極的な振る舞いでカモフラージュしてる」女性に対して、「もっと頑張ろう!」と思ってもらえる方法や言葉がけはどんなものがありますか? 荒木さんの力強くも、押し付けがましくない言葉がけやアクション、いつも憧れと尊敬の眼差しで活動を拝見しています!

荒木:
私が”喝”として伝えているのは「先延ばしは自滅の刃」ということなんですけども、自分の人生としっかり向き合うことから逃げないことが大事だと思っています。「早い方がはかどる」というライフデザインの視点で言葉をかけていくことで、セクハラ・パワハラとは違うものになります。私はその人の”結婚応援”ではなく”人生応援”というスタンスで活動をしています。結婚を心配すると良くない受け取り方をされてしまうこともあると思いますが、その人の人生を応援しているというスタンスで声をかけることで角が立つことを防げるのではないでしょうか。
「早い方がはかどるよ」「先延ばしは自滅の刃」なんて言葉も、「荒木が言っていた」と使ってください、私のせいにしていただいて構いません。

 

Q. イベントの際にはマッチングしたけど、その場限りでカップル成立にはつながらない・長く続かないケースが多いのですが、アフターフォローは必要でしょうか?どれくらいの頻度・どれくらいの温度感でフォローすべきでしょうか?

―また、鳥取砂丘のイベントについても、マッチング後の後追い調査はしていますか?などの質問が寄せられています。

荒木:
鳥取砂丘イベントの場合は、敷居を下げて「お友だちからでいいんですよ」というコンセプトでしたので、後追いというところまではしていません。後追いをすることで、マッチングを躊躇してしまうケースを避けたかった、という理由があります。後追い調査については、イベントごとに適宜行っていくのが良いかと思います。
マッチングした人たちにはやっぱり続いて欲しいので、フォローも必要ですが、「アフターフォロー」では間に合いません。マッチングから結婚まで、手取り足取り私たちがついてはいけないので、「ビフォーフォロー」の方が大切だと思います。交際に発展するためのポイント・デートテクニックなどを改めて教えておく、イベントに自信を持って参加していただくというところが重要なのではないでしょうか。

 

最後に

いかがでしたでしょうか? こちらに掲載されている内容以外に、何か気になること・ご不明点がございましたら、オミカレにお気軽にご連絡ください。 「次はこんなテーマで開催して欲しい」「こんなことが知りたい」などのご意見も、お待ちしております。

今後とも株式会社オミカレを何卒よろしくお願い申し上げます。

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